「ロジカルシンキングは学んだ。でも、問題は解決できない」 ――“問題解決力”が伸びない本当の理由

「ロジカルシンキングは学んだはずなのに、なぜ問題解決ができないのか?」――多くの現場で見られるこの違和感の背景には、知識を統合して使う経験の不足があります。問題解決力とは、論理だけでなく仮説・情報収集・解釈を行き来しながら前に進める総合力。本コラムでは、人事が「使える問題解決力」を育てるための視点を解説します。


 

「考え方は知っているはずなのに…」という現場の声

「ロジカルシンキングは学ばせているはずなのに、仕事の質が上がらない」
「フレームワークを使っているようで、結局は上司が手直ししている」

 
人事や育成担当の方から、こうした声を聞くことは少なくありません。

近年は、研修やeラーニング、書籍を通じて、若手・中堅社員が自ら思考法を学ぶ機会も増えています。
それでもなお、「問題解決力が身についている」と感じられないケースが多いのはなぜなのでしょうか。

 

問題解決力は「ロジカルシンキング力」だけではない

問題解決力という言葉から、ロジカルシンキングを思い浮かべる方は多いかもしれません。
しかし実際の仕事では、それだけでは足りません。

仮説を立てる力、必要な情報を見極めて取りに行く力、情報を解釈・構造化する力、周囲と議論し合意をつくる力、制約の中で段取りを組みやり切る力。
問題解決力とは、こうした要素を統合的に使う力です。

 

梯子はたくさん持っている。でも使いこなせていない

今の若手・中堅の多くは、実は多くの「梯子」を持っています。
ロジカルシンキング、MECE、なぜなぜ分析、仮説思考…。
ただ、その使い方が分からない。

本来であれば、1本の梯子を壁に立てかけて登れば向こう側が見えるはずなのに、梯子を横に並べ、その上に立って「何とか見えないか」と覗こうとしているような状態です。

ツールが足りないのではありません。
どの場面で、どのツールをどう使えばよいのかを試す経験が不足しているのです。

 

なぜ、研修で学んでも使えるようにならないのか

多くの問題解決研修では、ケーススタディが用いられます。
ただ、ケーススタディでは必要な情報が整理された形で与えられることがほとんどです。

一方、現実の仕事では、

「何が分からないのか分からない」
「どの情報を取りに行けばいいのか自分で考えなければならない」

という状況が当たり前です。

仮説を立て、情報を取りに行き、解釈を修正し、また次の仮説を考える。
この行き来を含めて経験しなければ、問題解決力は総合力として身についていきません。

 

総合的な思考力を育てるには「場」の設計が必要

では、どうすれば問題解決力は育つのでしょうか。

ポイントは、ロジカルシンキングも、コミュニケーションも、段取りも、すべてを同時に使わざるを得ない経験の場を用意することです。

現実の仕事では難しいからこそ、安全に試行錯誤できる「疑似的な実務体験」が重要になります。

 

Hotel Quest:問題解決力を“総合力”として鍛える研修

たとえば 当社のベストセラーコンテンツ「Hotel Quest」は、業績が悪化した架空のホテルの再建に取り組む体験型研修です。

参加者はコンサルタント役として、チームで仮説を立て、必要な情報を自ら選び取って分析し、意思決定を行います。

特徴的なのは、情報が最初から揃っていないこと。
「何を調べるべきか」「その情報をどう解釈するか」を考えなければ前に進めません。

その過程で、ロジカルシンキングやフレームワークは、“学ぶもの”ではなく“使わざるを得ない道具”として機能し始めます。
若手から中堅層まで、「知っているが使えない」という状態を乗り越えるきっかけとして、活用されています。

 

問題解決力が伸びないのは、本人のせいではない

問題解決力が発揮されないとき、それは本人の能力や意欲の問題ではなく、統合的に試す機会がなかっただけなのかもしれません。

だったら、まずはその力を安心して試せる“場”を用意すること。
Hotel Quest のような体験型研修は、その最初の一歩をつくる選択肢のひとつです。

問題解決力は、「教えられて身につく」ものではありません。
自分で考え、迷い、判断し、うまくいったり失敗したりする中で、少しずつ育っていくものです。
現場で本当に使える問題解決力を育てたいと考えるなら、まずはそのための“環境”から整えてみてはいかがでしょうか。

 
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