
| マネジメントの本質は「全員が適切に忙しい状態」を保つことです。組織において、暇は人にマイナスの行動をとらせますが、忙しさは結束力を生みます。本記事では、陥りがちなNG行動3選と、実践的な判断力を養う方法を解説します。 |
組織を健全に保つのは、メンバーの「忙しさ」である
「マネージャーの役割は何か」「何に気をつけるべきか」。 マネジメントは常に様々な論点で語られますが、実際に現場を預かると、その職務は想像以上に広範です。多くのマネージャーが「やることが多すぎて、どこから手をつければいいのか」と、その責任の重さに圧倒されているのではないでしょうか。
特に、役割(ジョブ)をベースとした組織運営へとシフトしている今の時代、マネージャーに求められるのは「人と仕事のバランスを俯瞰し、全体を最適化する能力」です。
こうした複雑な役割を極限までシンプルに表現するならば、マネジメントの本質は「組織の全員が適切に忙しい状態を作ること」に集約されます。
なぜ「暇」な状態が組織を壊すのか
効率性や生産性の追求はもちろん重要ですが、それ以上に「全員が役割を持ち、常に動いている状態」を維持することこそが、組織の安定と成長を支える根幹となります。
大切な社員が手持ち無沙汰になっているのは、組織にとって純粋な損失であるだけでなく、人間心理の観点からも大きなリスクを孕んでいます。人は暇になると、余計なことを考えたり、望ましくない行動に走ったりする傾向があるからです。
社内で発生する噂話や派閥争い、不毛な内部競争といったトラブルの背景には、実は「仕事が適切に与えられていない」という状態が隠れていることが少なくありません。古代中国の論語にも「小人閑居して不善をなす」(つまらない人間ほど、暇になるとろくなことをしない)という教えがありますが、これは現代の組織運営においても通じる本質的な示唆です。
メンバー全員を適切に忙しくさせ、組織内に停滞した空気を作らないこと。それこそが、不要なトラブルを防ぎ、チームの結束力を高めるための最善策なのです。
陥りがちな3つのマネジメントNG行動
全員が「適切に忙しい状態」を作る過程で、マネージャーが陥りやすい3つのNG行動があります。
1. 見かけだけの権限移譲
「任せた」と言いつつ、実態が伴っていないケースです。真の権限移譲には、遂行できる「能力」、意思決定ができる「権限」、判断に必要な「情報」の3要素がセットで必要です。これらが欠けた状態での丸投げは、部下を混乱させ、健全な「忙しさ」を奪ってしまいます。
2. 業務を把握せず、雰囲気で判断する
部下の状況を「元気そうだ」「忙しそうだ」といった主観的な印象だけで判断するのは危険です。誰が何の業務をどの程度抱えているのかを客観的に可視化し、人ではなく「業務(役割)」を軸に適切に配分する姿勢が、ジョブ型時代のマネジメントには不可欠です。
3. 「意味のある仕事」しか振らない
「成長に直結する重要な仕事以外は振るべきではない」という考えも、時に組織を停滞させます。暇を作らないためには、あえて緊急度や重要度の低い仕事を与えることも戦略の一つです。どんな仕事からも学びを得られる環境を整えることが、結果として個人の成長と組織の安定につながります。
実践的な判断力を養う「Manager’s Dilemma」
「誰も暇にしない組織」を目指し、業務を可視化して適切に配分する。理屈ではわかっていても、いざ現場で実践しようとすると、マネージャーは常に「ジレンマ」に直面します。
「成長のために仕事を任せたいが、今はスピード重視で自分がやったほうがいいのではないか?」 「あえて重要度の低い仕事を振るべきだが、部下のモチベーションが下がるのではないか?」
こうした正解のない問いに対し、人と仕事の両面をバランスよく見て全体を最適化する能力を養うのが、シミュレーション型マネジメント研修「Manager’s Dilemma(マネージャーズ・ジレンマ)」です。
このゲーム形式の研修では、能力やモチベーションが異なるメンバーを率い、限られたリソースで成果を最大化するプロセスを擬似体験します。「業務管理」「組織管理」「育成」「意思決定」「全体最適化」という、マネージャーが担うべき5つの重要テーマを網羅的に体感できるのが特徴です。
自身のマネジメントスタイルの「偏り」を客観的に把握し、明日からの現場で「いかに全員を適切に動かすか」。その実践的な知恵を、体験を通じて習得してみてはいかがでしょうか。
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