研修の内製化は本当に可能?
ファシリテーションスキルが不要な研修設計のポイント

研修の内製化は、多くの企業にとって理想的な選択肢です。しかし、「講師がいない」「進行できる人材がいない」といった課題が障壁となり、実現が難しいと感じる企業も少なくありません。実は、講師の負担を抑えながら研修の質を維持する方法はあります。本記事では、その具体策を紹介します。


「講師がいないから内製化は無理」は本当か?

近年、多くの企業が研修の内製化を検討しています。その背景には、コスト削減や、自社の課題に応じた研修を自由に設計したいというニーズがあります。しかし、「講師がいない」「社内で研修を運営できる人材がいない」 という理由で、内製化を断念するケースも少なくありません。

研修を成功させるために、従来は講師のファシリテーション能力が不可欠とされてきました。受講者の理解を深め、学びを定着させるためには、適切な問いかけをし、議論を活性化させるスキルが求められます。しかし、社内にそのような高度なスキルを持つ講師を確保するのは難しく、多くの企業が「研修の内製化=ファシリテーションスキルのある講師の育成」と考え、ハードルを感じています。

一方で、研修のすべてが高度なファシリテーションを必要とするわけではありません。では、講師のスキルに依存せずに内製化が可能な研修とは、どのようなものなのでしょうか?

 

講師のファシリテーションスキルがなくても内製化できる研修とは?

1. マニュアル化・標準化された研修
明確なマニュアルや進行台本が整備されていれば、講師の経験やスキルに依存せず、一定の品質を保った研修を実施できます。スライドとナレーションがセットになった動画教材や、チェックリスト付きのワークショップ形式などがその例です。しかし、受講者の理解度に応じた柔軟な対応がしにくく、研修が一方通行になりやすい点は課題となるでしょう。

2. セルフラーニング形式の研修
受講者が主体的に学習できる仕組みを作れば、講師の負担を減らし、ファシリテーションの必要性も軽減できます。グループワーク主体の研修や、オンライン教材を活用した学習プログラムなどが有効です。一方で、受講者の自主性に依存するため、主体的に学ばない受講者には十分な学習効果が得られない可能性がある点に注意が必要です。

3. ストーリーやシナリオに沿った研修
事前にストーリーやロールプレイのシナリオが設計されていると、講師が細かく指導しなくても、受講者が流れに沿って学ぶことができます。例えば、ケーススタディをもとにしたディスカッション型研修などが挙げられます。ただし、シナリオの質が研修の成否を左右 するため、実務に即した内容でなければ学習効果が薄れます。また、定期的な更新が必要で、汎用性が低いと受講者の職種や経験によって効果にばらつきが出ることも。高品質なシナリオの作成・維持は簡単ではなく、内製化のハードルとなることがあります。

 

イマーシブ研修なら、さらにスムーズな内製化が可能に

上記のような研修形式に加え、最近では「イマーシブ研修(没入型研修)」が、講師のスキルに依存しない研修の有力な選択肢として注目されています。

イマーシブ研修は、シミュレーションやゲーミフィケーションを活用し、受講者が主体的に学びながらリアルな場面を疑似体験できる研修です。こうした手法を取り入れることで、講師が一方的に話す必要がなくなり、受講者が自ら学びを深めることが可能になります。

例えば、 Hotel Quest は、ホテル業界を舞台にした問題解決型研修で、論理思考やチームワーク、コミュニケーション力など、仕事の基礎となるベーシックスキルを総合的かつ実践的に養います。また、 Manager’s Dilemma は、組織マネジメントのリアルな課題を疑似体験しながら、管理職のマネジメントスキルを総合的に強化するプログラムです。このほかにも、様々なお悩みに対応したイマーシブ研修コンテンツをご用意しており、こうしたコンテンツを活用すれば、講師のスキルに依存せずに効果的な学習環境を提供できます。さらに、企業ごとのニーズに合わせたカスタマイズにも対応しており、より実務に即した研修が可能です。

 

ファシリテーションなしでも、質の高い研修はできる!

研修の内製化を阻む最大の課題は、「適任の講師がいないこと」でした。しかし、講師のスキルに依存しない研修設計を取り入れれば、内製化は十分に可能です。そして、イマーシブ研修を活用することで、さらに高品質な研修を実現できます。弊社の提供する教材とサポートを活用し、研修の内製化をスムーズに進めてみませんか?

 
 

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